幽玄の槭樹 ~ Eternal Dream
夢違科学世紀 ~ Changeability of Strange Dream. より
「もう、いつも蓮子は呼び出しておいて時間に遅れるんだから」
「メリー、たったの3分15秒の遅刻じゃない、惜しいわね」
「惜しいって何? というか、今日は何の用かしら?」
「勿論サークル活動よ。せっかくサークルメンバー全員揃ったんだから」
「二人しか居ないけどね……ってまた何か入り口らしき所を見つけたの?」
結論は一つしかなかった。メリーが言っていた夢の世界。
美しき自然とほんのちょっぴりのミステリアス。
人里離れた山奥の神社。
楽しそうにはしゃぐ子供達、
深い緑、白く輝く湖、
紅いお屋敷、木漏れ日の下でのティータイム、
迷わせるほどの広さの竹林、天然の筍、
人を狂わす満月、
人の顔を持った人ではない生き物、
そして禍々しい火の鳥――